5年前に妻の浮気調査をしたことのある30代後半の夫。昨年の11月に再び相談に訪れた。夫は妻と小学6年生の息子と夫の両親と同居している。父親が経営する農業法人で、自宅前に広がる敷地で植物の育成と出荷・販売を営んでいる。5年前、妻は息子が小学生になった時から、車で20分ほどの大手スーパーのパートについた。平日は毎日決まって午後4時に帰宅していたのに、半年を過ぎた頃から残業といって夕飯過ぎに帰宅するような日が増えて行った。このころを境に妻の態度が気にかかるようになっていく。日常会話でも妻が故意に眼を合わせないような態度が気になり、夫の不信感が増幅し妻の入浴中にバッグをた。内ポケットから見つけたウイスキーの写真が印刷してある見たこともない会員カード。裏面には何やら細かい説明と「10本到達につき1本サービス」と印刷されている。妻はお酒が飲めないので、大きな違和感があった。妻は気が強く、夫は日頃から嫁姑(しゅうとめ)問題で妻からは攻め立てられ、顔色をうかがって生活してきた。そのような状況で妻にカードの件を追及する術はなかった。
 やがて夫は、妻が午後4時に帰宅しないとき、勤務先へ妻の車があるかどうか確認に行くようになった。だが、必ず妻の車はいつもの場所にある。どうしても不信感はぬぐい切れない。何もないことを信じて妻の調査を依頼したのだった。結果、妻はある商品のバイヤーと密会し、時にはラブホテルに出入りしていた。妻の車は動務先に止めたままで徒歩で近くの公営駐車場に向かい、バイヤーの車に乗り込む。その男性は妻を乗せて近くのラブホテルへ入った。
 夫のたっての希望でラブホテルの現場を押さえた。気の強い妻も、実の父親に頬を張られてうなだれるしかなかった。その後、双方の両親を交えて話し合った。ボトルカードはそのホテルのポイントカードだったのだ。男は一回り上の既婚者で、弁護士を介して慰謝料の受け取りにより示談し、妻は仕事を辞めた。双方の親も離婚だけは回避したいとなった。妻も反省した上で、同居が強いストレスになったとの妻の意をくみ、家族3人で近くのアパートを借りて修復に向かう生活がスタートした。その後、舅姑との同居から解放された妻は、息子の教育と愛情を傾け、スイミング・学童野球・英会話など息子に寄り添いようやく笑顔が戻ってきた。夫は、妻の過ちはきっとこの穏やかな生活への試練だったと夫は考え、これからはこの平穏無事な生活が続くという安どの思いを強くしていた。
 あれから5年、またもや妻の行動に不信感を抱く出来事が…。そして、無残にも夫の願いを打ち砕く…。

後半に続く

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