夫の財布に隠されていた1枚の女性の写真。裏側には英語でラブフォーエバーと書かれている。

 振り返ると、ここ半年ほど夫の様子がおかしい。帰宅も遅くなり夕飯をすませてくることも多くなった。週末はゴルフ接待だと言って外泊が頻繁になった。帰宅しても、疲れた言って自室に閉じこもり、子供たちを妙に避けている。夫婦の会話もまったくできない状況が続く。

 たまりかねた妻は、同じ敷地に住む舅・姑に相談した。しかし、所詮は自分の子供。「男は仕事してるんだから大変なんだよ!」と、とりつくしまもない。なす術がないまま時が過ぎてゆく。写真の件を追及する勇気もない。

いつのまにか三ヵ月が過ぎ、夫から話があると切り出されたのは離婚話。

 驚いた妻は、調停を申し立てた。調停する際にアドバイスされたのは、調停員を見方につけること。しかし、優秀な営業マンである夫と、口下手な専業主婦では太刀打ちできない。思い余った妻は、夫の素行調査をすることにし、GKの扉をたたいた。

-後編に続く-

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