「改札口で別れた夫の女性を、尾行体制を2つに分け、別々に夫と女性を追った」(前編から)

 夫は東京駅から新幹線を使い名古屋で下車。すると改札口側には笑顔で出迎える同年代の女性が。2人で駅構内の駐車場へ向かう。「まずい、車だ」。尾行する探偵に車の準備はない。タクシーの先頭車両に乗車したら、車の出口とは100メートルの開きがでて追いきれない。出口付近のタクシーに乗り込むしかないが、順番で並ぶタクシーからは乗車拒否。やっと3台目のタクシーに乗車し何とか尾行。名古屋郊外のアパートの一室へ入った姿を捕らえた。

 一方、女性は上野から東北新幹線に乗車した。「宇都宮だ!」と判断し、尾行に備え、探偵をバイクで待機させた。予想通り女性は宇都宮で降りた。夫を名古屋で迎えた女性は、夫の出身地である静岡高校の同級生で現在は独身。宇都宮で降りた女性は、夫の職場の部下だった。

 人目を忍ぶため、地元を離れておうせするケースは珍しくない。

 依頼人の妻に報告した時、安心しきっていた自分を悔やむ姿が今も脳裏に焼き付いている。

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