「30年前結婚したが、姑とそりが合わず、加えて、主人が精神的に弱い面もあって、当時2歳になる子供をおいて泣く泣く離婚した。数年前から交際している人がいて結婚を迫られているが、娘のことが気になって踏ん切りがつかない。娘に会い、今後は娘とも生涯付き合っていきたい」と50代の女性。
 手掛かりを元に、娘の所在も判明し、成長した娘の映像も収めた。独身で真面目な会社員であること、父親と2人暮しであることも判明。報告の結果、依頼人のたっての要望で、依頼人抜きで娘に接触し事情を説明。2週間後、GKの事務所で対面することに。
 結果は…。25年という歳月と、今なお精神的に弱い父親を気遣ってか、父に内緒で付き合っていくわけにはいかないと、母親に謝る娘。落胆する依頼人。25年ぶりの対面は1時間あまりのはかないものとなった。なぜか娘に涙はなかった。

 今回の一件で「歳月というものを埋めるものはないかもしれない。」そう感じた。しかし、真実というものが決断と勇気を与えてくれるものであると信じている。

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