9月のある日、日付が変ろうとしている頃、束北地方在住の夫からの電話。

「宇都宮インターで待ち伏せして妻の車が来たら尾行してもらえないか?」というもの。

相当切羽詰まった様子で話を聞く。電話口から動揺が伝わって来る。妻の浮気疑惑だった。

それは1本の電話から始まった。2ヵ月前、 妻の姉の夫から「子供おいて〇〇 は(依頼人の妻)は泊りに行っているぞ。気を付けたほうがいい。内密にな」 との告発。

妻が寝静まってから、 妻の車のETCカードの履歴とドライプレコーダーのSDカードを探る。妻が姉の家に行ったとき、怪しい履歴はなかったが、ドライブレコーダーにほんのわずかに映り込まれていた「宇都宮インターの看板と現金支払いの会話」。

要は夫にバレないように、ETCカー ドではなく、現金で支 払い、ドライプレコーダーのSDカードも抜いていたが、ある1日だけは、SDを抜き忘れていた。夫が発見し、妻は200キロも離れた宇都宮まで行っている事実が明らかになった。

2人の問には3人の幼子がいる。夫は兄弟で中古車販売業と飲食店を経営しており、 妻は専業主婦。私も働きたいと末の子を保育園に入れ、今年から仕事を始めた。妻の選んだ仕事は、いわゆる「マルチ商法」と呼ばれるもので、セミナー・会合 があると言って、 頻繁に家を空けるように なった。外泊するのは月に2回で、自宅から60キロ先の隣県に住む姉 の家に泊まるというも。夫は、酒も飲まず仕事一筋で、 とにかく子煩悩。妻の仕事についても、気晴らしになるならと口を挟まず静観していた。子供のいない姉は妹の子どもたちをわが子のように溺愛している。

夫の悲痛な胸中を受け止め 、 探偵を招集し宇都宮インター付近に配置する。

・午前2時、 妻の車が料金所に来る。ETCレー ンではない。妻の行き着いた先は、24時間開放されている広い駐車場。

一番奥の端に駐車したと同時に隣ヘー台の車が停車した。妻が助手席に乗り込み、コンピ二へ立ち寄ると運転席から降りたのは、同年代の男性だった。2人 は満面の笑みで店内に入り、お酒などを購入して、そこから5分ほどのマンションの一室に消えた。

・翌朝8時 に部屋を出てきた2人は、車に乗り込み、妻の車のある場所へ。車内で男性と抱擁した後、妻は自分の車に乗り換え宇都宮を後にした。

後の男性の素性調査で

その男性は独身

妻が働くマルチ商法の幹部

その後も、浮気の継続性と不貞の証拠を確固たるものにするため、 引き続き調査を行った。

セミナー終了後のラブホテル

男性マンションヘの外泊(その際のベラ ンダでの抱擁・・・等々)

 証拠は確実。

夫は離婚を決意し、弁護士とともに闘っている。

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