「娘が結婚したい相手がいる…」と、茨城県から来た30代の夫婦。
夫婦共々身なりといい、言葉遣いといい、品格があふれ出ている。
どちらかと言えば、妻が前面に出て話をするタイプであるが、節目で夫の了解を得るという阿吽 (あうん)の呼吸があり、
その 表情や互いの顔を見合うその所作は仲睦まじい夫婦であることが見て取れる。

すべてにおいて剣がなく、穏やかな空気が場を包み込むようだ。
この夫婦は地元で三代続く医者の家系で、25歳になる次女が都内の大学病院の医局に研修医として勤務しているという。

相談はこの次女のことだった。
次女は中学時代から都内の有名女子進学校の中高一貫校に通い、大学、医師の国家試験もすべて現役で合格してきた。
親に反抗したことも男性と交際したこともない勉学一筋の娘で、30代の祖母とも母娘以上に仲の良い、
優しくて思いやりのある自慢の娘であり、叱ったことなど記憶にはない。

ただ、いくら注意しても女性としてのお酒落には興味がないというか、髪型や服装・化粧なとの無頓着さ度を越していたという。
外見も決して男性にもてるようなタイプでもないので、両親も医学の道を極めたいのなら結婚に縛られることなく、
それはそれで娘の生き方だと達観していたという。

研究や病院の当直等、超多忙を極めていた娘が先月突然帰省した。
「結婚したい相手がいる…」と告白された時は青天の霹靂だったものの、良いご縁ならと話を聴いていくと、
ある学会で知り合った20歳も年上の医師だという。

一度両親に会いたいと、実は近くのホテルのラウンジで待っているという。
両親は突然のことに驚いたものの、娘に懇願されて父親だけが会いに行った。

対面した父親は、その男性の言動と身なりに愕然とした。
礼節もなく、派手なブランド品を身に付け、調子が良くて落ち着きがない。

父親は娘との交際を断り家に戻ってきた。
普段は穏やかな父親も、今回ばかりはその剣幕に母娘とも驚き部屋にこもってしまった。

母親が泣き顔になっている娘にその男性のことを聴いていくと、あまりにも相手のことを知らな過ぎる娘に愕然とした。

知っていることと言えば、出身は栃木県で、都内のクリニックで勤務医として働いていることと、
以前短い期間結婚していた時期があるということだけ。

両親は、何も分かっていないことにただ驚くばかり。
娘が帰ったものの気になって仕方ない父親は、母親に娘が暮らす部屋を見てくるように命じた。

そこには、男物の下着や衣服が置かれていた。
愕然とする父と母。
それから2カ月後、許されざるべき事態が露呈した。

娘が妊娠して いたのだ。
知られざる男の実態が明らかに…。

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