【元彼に350万円貸したが、連絡がつかない…連帯保証人である父親の家(元彼の実家)に行ってみたが、既に建物は取り壊されていた】

 30代半ばの水商売を営む女性。依頼人には、今年中学生になる娘がいる。定時制高校を卒業し、住宅メーカーに就職。建築関係の職人と交際が始まり半年後には妊娠。仕事を辞め結婚した。結婚生活もつかの間の間、DV夫でようやく離婚にこぎつけた。身内は、施設に暮らす母方の祖母だけ。誰に頼ることもできない。「いつも悪い男ばかりと付き合ってしまって…」と自虐的に笑う眼から涙がほほを伝う。離婚してから娘を託児所に預け、昼はパチンコ店、夜はスナックで必死に働いてきた。そして5年、スナックのオーナーママに気に入られ店を引き継いだ。その客のひとりが、元彼だった。

 交際が始まり2年が経ち、フランチャイズとして独立して店を構えたいと夢を持ち掛けられた。資金が350万円不足しているとも。夢を叶えてあげたいと、司法書士に相談し借用書を作成してもらい、連帯保証人を立ててもらうことにした。彼の実家に連れていかれ、父親が連帯保証人になってくれた。それから3カ月。店舗の話も一向に進まない。彼に確認すると、今不動産店と詰めているから…と。その翌日に連絡が途絶えた。実家に行くと両親もまったく心当たりはないという。なすすべもなく半年が過ぎた。両親に向き合っても、払えるお金はないと頭を下げられ、これが精一杯の気持ちだと5万円を渡される。ふびんでそれ以上のことはできなかった。

 少しずつでもいいから返してもらいたいと再び実家を訪れると建物は取り壊され、人手に渡っていた。女だからと馬鹿にされた人のいい自分を嫌悪した。お金の問題ではなく、人間としての誇りとして父親に会って話がしたいと。所在調査開始。15日後、父親が住んでいる場所にあたりをつけた。その家屋は新築の貸家で家賃10万円。こんなにいい家に住めるはずがないと調査を進めていく。すると父親は、土地家屋を売買して抵当を清算しても300万円ほどの現金を手にしたことが判明した。さらにタクシーの運転手として働いていることを突き止めた。

 依頼人は話してくれた。「保証人である父親が慎ましい老後の生活を送っているのであれば催促はあきらめようかと。しかしこの現実を知った今、直談判しに行きたい」と。GKスタッフは身辺警護として同行を頼まれた。後日、変装した依頼人と共に、父親のタクシーを見つけ乗り込む。行き先を告げる。それは貸家の向かいの蕎麦店だった。この意図を察するはずがない父親は、「そこは、私の家の向かいなんです!」と愛想笑いを向けてきたのだった…。

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