【不良社員の現状】近年、労働者の権利を逆手に取った、常識では考えられない社員に頭を抱えている企業が少なくない。いずれも弁護士から紹介をされてGKで不正を暴いた実例。

1、うつ病診断書
 流通業の役員が相談に来た。その社員は5年前に採用した30代半ばの運転手。半年前から遅刻や急病などで休みが目に見えて増えた。忌引き休み制度での休みも多くなり、労務担当役員が呼んで、勤務態度などについて注意を促した。本人は反省したように見受けられ、説論だけに。ところが1週間後「うつ病」の診断書が届いた。きつく叱責(しっせき)されたことで不眠に陥り、心療内科を受診しうつ病と診断され、3カ月の自宅療養が必要と書かれた手紙も同封してあり、傷病休みの申請と傷病手当に関する書類も入っていた。放置するわけにはいかない。連絡をとるが話せる状態ではないと。調査開始。自宅療養しているのかどうか朝から張り込む。なんら動きがない。午後2時、2階のベランダから顔を出し喫煙する本人の姿を捉えた。午後4時、本人は車で出かけ走ること20分。行きついた先は工業団地の駐車場。構内に入り出てきたのは翌日の午前2時。このパターンが5日間続いた。内偵をかけて裏を取る。派遣に登録してこの工場で働いていた。傷病手当の受給を受けながら、二重就業の禁止を平然と破る、不正社員の実態だった。

2、腰痛・松葉づえ
 建設業の社長が相談に来た。まもなく50歳になる営業職の社員。7年前にある人物の紹介で懇願され営業職として採用。ここ2年程まったく営業成績もなく、業務中にパチンコ店で見かけたとの告発もあり、営業職から現場の補助に配置転換をした。3ヵ月後、仕事中に腰を痛めたと腰椎損傷との診断書を持参した。松葉づえをついていた。事務職へ配置替えしたが、腰が痛くて机に向かえないと早退を繰り返すようになり、傷病休暇と労災を訴えて来た。弁護士からも損害賠償の請求が。調査開始。本人を徹底的にマークする。時折、近くのコンビニヘ出かけるが松葉づえをついている。遠出することもなく5日が過ぎ、6日目の早朝動きがあった。妻の運転するワゴン車に乗り込み茨城空港へ。駐車場に着くとじっくりと時間をかけて何度も周回している。宇都宮ナンバーで、見覚えのある車がないかどうか物色しているのだろう。そして降車。本人に松葉づえはなかった。千歳行きに搭乗する。探偵2人も搭乗券を購入し尾行する。2泊3日の北海道の旅行だった。行楽地を巡り観光する本人は、腰を痛める様子もなく階段の昇降も座敷へ座るのも健常者と変わらなかった。会社に対する裏切り行為、許されざる社員の実態だった。

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