【夫と妻は北陸の街で幼なじみ、20年前に駆け落ちして一緒に。妻の親友と夫の結婚が決まっていた。許されない愛だった。相談者は30歳の妻。6歳の娘がいる。互いの実家とは絶縁状態。妻にとって夫と娘だけが唯一の絆だった。夫は都内の大手アパレルメーカーの社員で1年前、宇都宮市内に越してきた。3カ月ほど前から、出張等を理由に朝帰りが多くなった。そして突然「離婚してほしい」と。妻は追いすがるしかなかった…】
夫が、都内の本社で夕刻から会議という日に調査を実施。いつも通りに家を出てバスに乗り込み、デパートの社員通用口から出勤する。問題なのは、相当難しい張り込みになることだ。夫が開店時間内に出張に出るとしたら、一般客の出入り口のどこから出るのか予想がつかない。また、店舗なので長時間同一人物の張込みは防犯・警備上から相当のリスクを負うからだ。1階・3階の出入り口と社員通用口を張り込む探偵と、店舗前を張込む探偵、総勢6人を30分おきにチェンジしながら監視する。閉店時刻まで監視したが夫は出なかった。つまり、出張しないということで、嘘の裏付けとなった。
社員通用口に絞り込み、尾行の態勢をとる。タクシーを利用するのか、誰かが迎えに来るのか、バスで移動するのか、まったく予想がつかない。車・バイク・自転車・徒歩、想定できる尾行態勢をとる。午後9時をまわったころ、部下らしき4人と出てきた。目の前の居酒屋へ。30分もたたないうちに夫だけ出てきて、タクシー乗り場に向かい乗車した。機敏に対応できるバイクを用意していたことが功を奏した。夫はそこから20分ほどの住宅地で降車した。向かった先は公園で、公園内からゆっくり周りに目を配り警戒している。そして5分、タクシーを降車した場所まで戻り、向かいにある2階建てのアパートの一室へ。1時間後、部屋着に着替えた夫は、一緒に出てきた20歳前後の女性と手をつなぎ近くのコンビニへ。警戒の目を向けてくることはなかった。コンビニに着くと夫だけ喫煙所でスマホを取り出す。通話が終わり店内へ入った時に妻から電話が。「会議の後、飲み会だから泊まりになる」と夫から電話があったと。妻は、どうにか動揺せずにやり過ごせましたと涙声で話した。コンビニを出た二人は、肩を組みもつれ合うように部屋へ入った。
翌朝、タクシーの迎車があり二人は乗り込む。デパート方面へ向かい、200メートルほど手前で女性だけ降車する。女性の尾行に切り替え追尾すると同じデパートへ入っていった。後日の調査で、その女性は夫の店舗がある階とは違う婦人服のショップの店員であることが判明した。妻の落胆は想像を超えていた…。
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