「別居して半年、生活費が入らなくなった。実は、夫が暮らしていたのは実家ではなく、外国人女性名義のマンションだった」

   -前編より-

 夫の休日に調査開始。夫と共に出てきたのは20代半ばの外国人女性。車を尾行すると、向かった先は近隣の産婦人科。まさか…。後日の内偵調査により、女性は妊娠4カ月であることが判明。頼人である妻に報告。妻は驚くほど冷静だった。それは仮面夫婦だったせいなのだろうか。頭を抱えたのは生活費や娘の仕送り。話し合いの際、キレやすい夫に恐怖がある妻の要請で、ボディーガードとして同席することに。

 面談の日がきた。夫は追及するまでもなく、事実を一方的に告げた。妻が生活費、娘の学費のことを言っても、夫は「しょうがねぇだろ! 仕方ねぇだろ! 」の一点張りで、話し合いにならない。たちの悪い開き直りである。あまりの無責任さに返す言葉もない。結局、調停を申し込むことに。

 責任を取れない男性が多いことに憤りを覚えるが、私たち探偵は悩める依頼人のために全力を尽くす。ただそれだけだ。

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