弁護士から紹介されたとGKを訪れた20代後半の夫。夫は、宇都宮にある工場で夜勤での勤務が大半を占めている。県東で社員40人を抱えるほどの精密工場を営む家の次男。経営者の子どもにはありがちな傲慢な態度とは正反対の、真面目で穏やかな印象。

 しかし、目線の落ち着きのなさや、声の小ささと表情の暗さに、相当精神的に疲弊している様子が見て取れる。それは、妻の不審な行動についでだった。

  妻は、一回り年上でもうすぐ40歳。二人の間には5歳になる男の子がいる。両親はこの結婚に大反対だった。まだ若いという理由と、妻が一回りも年上であることに加え、妻の言動や立ち振る舞いに嫌な印象しかなかったと。その気の強さは、尋常ではないと。

 今思えば、両親の言う事を聞いていたらと目が潤んでくる。結局、子どもができてしまい両親も仕方なく認めざるを得なかった。夫婦のためにと近くにある所有地に家を建てることを提案したが、妻はまったく聞く耳を持たなかった。子どもを預けて働きたいから、自分の実家近くに住みたいと言い張り、結局、実家からは資金援助だけうけて、妻の実家近くに家を買った。

 二人の出会いは、夫の会社の先輩が計画した合コン。合コンの相手は、病院の看護師たちだった。最年長だった妻は、責任ある役職にもついており、周りを仕切りまとめていた。その後、妻からの積極的なアプローチが始まり、自分の意思というよりは、相手の思惑通りに事が進み結婚へのレールを走る事になってしまったと後悔する。出会いからわずか半年のことだった。

  妻は、見た目も目も派手で活動的。自分の意思を貫き通すタイプ。家庭生活も全て妻が主導権を握った。子どもが生まれてからは、夫の肌を忌避するようになり、すぐ寝室も別々になった。気持ちの優しい夫は、文句のひとつも言えない。ここ2年は、理由をつけて、正月すらも夫の実家へ一緒に帰省しなくなった。

 そしてついに、妻の留守中、自責の念に駆られながらも妻の寝室を探ってしまった。そでこで目にしたのは、下着タンスの奥に隠されていた、目にしたこともないような、非日常的な下着の数々。 それ以来、眠れぬ日が続き、仕事でも大きなミスをしてしまう。両親にすべてを打ち明けた。父親が経営する会社の顧問弁護士に相談しGKで調査をすることに。勇気をもって真実を知ること、それが残された唯一の選択肢だった…。

 調査開始。日勤である妻の行動を尾行するが、買い物をして子どもを迎えに行き自宅へ戻ることの繰り返し。7日間調査しても不審な行動は見られなかった。しかし、調査8日、探偵たちは繋がくの光景を目にすることに…。

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