【飲み会で知り合った女性は偶然にも同級生の妹だった。
人妻であり、好みでもなかったが、相談に乗るうちに結果的に気を持たせてしまうことになり、
女性からの一方的なアプローチが始まる。
連絡を断ち切るという約束で一度だけ過ちを犯してしまった。
それからというもの、断ち切るどころか、電話やメールがエスカレートしていく。
無視すると「夫に話す!」という脅しの繰り返し。
次第に恐怖に支配されていく…。
そんな中、兄に届いた招待状で、女性は依頼人が結婚することを知った…。】

依頼人は、山形県からわざわざGKに電話を入れた理由をこう話す。
「警備業(身辺警護) の免許があり、かつ調査ができる会社を捜したらGKに行き着いた」と。

翌日、山形へ飛び、依頼人と面談することに。

駅に迎えに来てくれた依頼人は、整った顔だちで優しさと真面目さがにじみ出ているが、不健康なほどに痩せていた。

話によると、女性が依頼人の結婚することを知ったあともメールは毎日届き、無視すれば怒り出す繰り返しで、
体重も10キロ落ちたとうつむく。

そこには結婚を控えた幸せや希望など感じられず、ただ恐怖に支配された依頼人がいた。

このことは新妻はもちろん、親族・知人等誰も知らない。
女性の兄である同級生も知らない。
依頼は「披露宴当日、女性を徹底的にマークし、披露宴会場や2次会会場へ姿を現したら入場を阻止してほしい」という内容だった。

披露宴当日、早朝6時から女性宅を見張る。
6時半、女性は車で山形駅に向かい、7時8分の東京行に乗車。
そのまま東京まで行き、浅草に向かった。

なにやらメモを見ながら迷っている。
すると、あまり知られていないような「縁結びにご利益があると言う神社」を、浅草界隈を皮切りに都内で7カ所回った。
手には「ご朱印帳」のようなものを持ち、なにやら唱えている様子が何える。

その表情は、何かにとり憑かれたような鬼気迫るものがある。
尾行する探偵もさすがに気味が悪いとその心情を吐露した。

午後4時、無事に披露宴が始まったと連絡が入る。
このまま山形に戻らず都内に宿泊してくれたらと願うが、午後4時過ぎの山形新幹線に乗車。
山形で降り、向かった先は披露宴会場方面。

尾行する探偵と会場のボディーガードに緊張が走る。
女性は、近くのパーキングに駐車すると、披露宴会場のホテルには入らず、何やらメモを見ながらホテルを一周。

北の方向に立つと何かを撒いた。
確認すると塩だった。それから車に戻ると、お札のようなものを持ちながら念仏のようなものを唱えていた。
1時間が経過する頃、女性は車を出して帰宅した。

この日は事なきを得たものの、報告を受けた依頼人の恐怖は続いている…。

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