機種変更をして放置されていた夫の古い携帯電話。
そこに残されていた女性と深い関係を示す卑猥 (ひわい)なメールのやりとり。
妻の動揺を見抜き執拗(しつよう)な攻めに耐えきれず、携帯を見たことを話してしまった妻に対する暴力。
優しかった夫の突然の豹変。
いつしか、夫の顔色を伺いながら生活するように…

職場の酒宴の日を調査日と決めた。
調査開始場所は某ホテル内の宴会場付近。
2つの宴会が隣り合わせで行われていて、潜入張り込みはそう難しくはない。

サラリーマンとOLを装った探偵も、宴会場のドアの開閉が視認できるソファで張り込む。
1時間を過ぎたころ、夫が出てきてソファに座る。

すると、ほどなくして夫と同じ宴会場から30歳前ぐらいの女性が出てきた。
まっすぐトイレ方向へ向かっているが、その微笑と流し目が夫へ向けられたことを探偵は見逃さなかった。

夫も立ち上がり、微妙な距離を保ちトイレへ向かった。
すかさず女性探偵もトイレに向かう。

すると、男女の入り口が分かれたところで、夫とその女性の指先が絡み合った瞬間を見た。
この女性が夫の相手であると確信を得た。

その後、別々に宴会場に戻った。
それから30分を過ぎただろうか、女性がバッグを片手に宴会場を後にしてエレベーターに乗り込む。
まっすぐ地下駐車場に向かい、車の後部座席から小さめのセカンドバッグを取り出した。
そして乗り換えなしで、地下駐車場から客室に直接行くことができるほうのエレベーターに乗り込む。

同乗した女性探偵は、その女性が押した客室階の7階のランプを見てすかさず、
無線機のマイクを7回「ツツツツツツツ」と連打する。

これは他の探偵に「7階に行く」という合図だ。先回りして、部屋を確認できるかどうかで、調査の成り行きが違ってくる。
そして、案の定、女性が鍵を開けた瞬間をとらえ、部屋がわかった。

この行動は、不倫カップル同じ職場の人たちに気付かれることなく密会するためのひとつのパターンであり、
夫は多分、宴会場に最後まで残り、皆とホテルを出て、帰宅するふりをして、別行動に入る。

そして、皆が散開して誰もいなくなった頃合いを見て部屋で待つ女性と密会するという手はずに違いない。
それから40分後、われわれのプロファイルと寸分たがわない夫の行動があった。

2時間後、ひとりで女性が出てきた。
地下で女性の車を張り込む探偵に連絡し、尾行の準備をする。
夫はそれから30分後にホテルを後にした。

後日の調査で、その女性には夫がいて、結婚して1年に満たないとう現実にぶつかった。

仕事とはいえ、この凍りつくような現実に探偵たちに笑顔はなかった・・・。

※ 本文は依頼人の了承を得て、プライバシーに配慮しています。

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