【職人としての腕を見込まれ、若くして独立。
仕事も順風満帆で収入も飛躍的に増えた。しかし、この若くして手にするようになった「金」が、夫を狂わせ始めた。
夫婦二人三脚で必死に頑張ってきた歴史を忘れた。
夫を支えてきた妻への感謝を置き去りにしてしまった。
夫の増長は止まらなかった。妻が意見を言おうものなら罵倒 (ばとう)され、いつしかわが子にまでも虐待にも勝るとも劣らない行為をするようになった。
泣き寝入りはしない。私が強くなければ、娘につらい人生を背負わせてしまうのだから…】
調査開始。
妻の決断を神様が祝福したのだろうか?
調査初日にその真実の結果は出た。
会社のミニバンで社員とともに現場に到着し、作業を始めて2時間。
社員を残し、夫はミニバンを運転し現場を後にした。
大型銭湯に入り1時間後、私服に着替えた夫が出てきた。
まったく警戒の目を向けてくることはない。
車を出した夫は、10分ほど車を走らせ、ファミリーレストランに入った。
既にいた女性と満面の笑みでテーブルを囲む。
女性は、幼さが色濃く残る少女のようだった。
店を出た2人は、車 向かい、夫は後部座席のドアを開けたかと思うとすぐそばに止めてあった自転車を積み込んだ。
まさか・・・女子高生?
言いようのない不安が張り込む探偵たちの頭をよぎる。
そして女性と自転車を乗せたミニバンは、ラブホテルへと消えた・・・。
それから3時間。
ラブホテルを出たミニバンは郊外の新興住宅地に入り、自転車を降ろした。
女性の尾行に切り替える。
するとわずか2分ほどの一軒家に入った。
後日の素性調査で、この女性は短大の1年生で、夜はキャバクラでバイトしていることが判明した。
後日、依頼人である妻とその両親に報告。
そこで、 妻の心境に大きな変化が。
あれほど悩み、離婚を決意し 調査を依頼したはずであるのに、撮影した映像の一部始終を見て、しばらく様子をみたいと言い出した。
この変化に両親も戸惑い言葉も出ない。
「女子大生でキャバクラで バイト。 これは夫が遊ばれているだけ。時間をおけば必ず夫はふられる。
そうなった時麻疹が治るように、元通りの夫に戻ってくれるかもしれません。今は酷い夫だけど、
一度だけ、夫を信じてみます」 と、妻は毅然と言い放った。
「報告時の映像を見ることで、感情の赴きが変わることも多いのが事実です。
想像し悩み苦しむより、真実を知り、もう一度自分と向き合うことができる。
それが調査の最も大切なことなのです」 と駒木代表。
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