娘夫婦とともに相談に訪れた60歳の妻。夫は3年前に定年を迎え、現在は嘱託で会社に勤めている。典型的な家庭人であり良き夫。ところが、3カ月ほど前から態度に変化が。妙に落ち着きがなく、妻の話も上の空。服装、下着、散髪にも気を使うようになった。決定的なのは、定期入れに忍ばせてあった不全治療薬(ED薬)。妻の疑惑は確信に変わった。
送別会で遅くなるという日に調査を実施。会社を出た夫はバスで駅へ向かい東口へ。居酒屋に入る。予定通り歓送迎会なのか。調査員が潜入し内偵を行う。夫の靴と女性の靴が一番奥の個室のとば口に並んでいた。調査員は密会であると断定。店を出た2人はタクシーでホテルへ。
後日の調査で、その女性は同じ企業に勤める50歳の既婚者であることが判明。きつい報告になった。泣き崩れる妻、憤慨する娘。
良き夫といわれる男性ほど、定年などを機に女性関係で深みにはまる事例が多いのも事実。しかし、長年連れ添った夫婦。雨降って地固まるように真実と向き合い、よりきずなの深まる夫婦が多いのも事実なのだ。