悪徳業者の被害が後を絶たない。多額のお金を支払ったのに・・・。悲痛な思いを抱えた依頼人が弁護士の紹介でGKに訪れた。

 1年の同棲生活を経て結婚し5年になる33歳の妻。子どもを授かる事ができず、不妊治療に否定的な夫に浮気の疑惑が。夫の車のごみ箱の底に、一枚のレシートがこびり付いていた。それは有名ブランドの店のアクセサリー購入のレシート。実は、妻は、結婚後まもなくから、夫の行動に疑問を持ち始めていた。

 夫は宅配便のドライバーで、同棲時代は給与明細と労働時間と帰宅時間の兼ね合いが一致していたが、結婚してからというもの徐々に休日出勤や残業と言って、生活パターンが変化してきた。それに伴う収入のバランスが全然かみ合わなくなった。そのことを追及すると烈火のごとく怒り、給与明細とシフト表は自宅に持ち帰らなくなった。それからは寝室も別になるなど、妻から離婚を言いだすことを待っているような空気がまん延していった。

 両親に相談し、はっきりした方が良いといわれ、2年前にインターネットで知ったある業者と契約し浮気調査を依頼した。
JR駅東口のあるマンションの一室を指定されそこに出向く。人のぬくもりなどまるで感じられない事務机があるだけの無機質な部屋だった。もちろんネットに掲載されていた看板も出ていなかった。

 迎えてくれたのは、60歳を過ぎているであろう人のよさそうな女性であり、親身になって相談に乗ってくれたように感じた。しかし、調査についての内容が曖昧に思えて、「検討したいので」と席を立とうとすると、それまでの柔和な年配女性の顔がー変、その表情と顔に剣を帯びはじめた。タイミングをその見計らったかのように、40代とおぼしき男性が、言葉を発することもなく、その女性の隣の席に座った。

 依頼人は、得体のしれない恐怖を感じ、帰るに帰れない状況に追い込まれ、結局、5時間もいるはめに。しまいには、興信所とはこんなものなんだろうと思えてきて、結果として夫の浮気が明らかになればと覚悟を決め契約してしまった。

 そして1カ月後、自宅近くの郵便局留めにした報告書はさんたんたるものだった。ショッピングモールの駐車場に止まっている、夫の車の映像だけ…。気弱で人のいい依頼人は、なすすべもなかった。
それから2年、夫の行動は、妻が何も言わないのをいいことに、徐々に大胆になって行った。

 GK探偵たちは、夫だけではなく、その悪徳業者への怒りも相まって、必ず結果を出すと、調査に臨んだ。そこには、信じられない夫の行動が浮き彫りになった…。

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