嫁の行動に浮気の疑念をもった夫の両親。
息子は絶対的に嫁の言いなり。

息子に事実を確認したほうがいいとは言える術もない‥。

嫁の勤務先のシフトは誰も知らない。
日時を絞り込んでからの調査は不可能である。

しかし、依頼人である舅・姑は、徹底的に真実を知りたいと覚悟を決めた。

調査開始。
恐るべき嫁の本性は初日から暴かれた。

●調査1日目〈年下の男〉
子どもたちが学校へ行き、洗濯をすませると、夫が夜勤明けで寝ていることは気にもせず、
お昼前に自宅を出た。 車で20分ほどの学生向けのアパートが多い地区に入っていく。

この一帯はすれ違いもままならないぐらい道幅が狭く、車での尾行は難しい。
車は距離を置き、スクーターと自転車を先行で尾行させる。

するとほどなくして古ぼけたアパート入口付近にいた、明らかに年下と分かる学生風の男性が乗り込んだと無線が 入る。
そのままホテルへ直行して3時間過ごし、パート先のファミレスへ。

●調査4日目〈風俗店のバイト〉
昼過ぎに家を出た車は、宇都宮近郊のホテル街へ入り、そこにあるマンションの一室に入った。
1時間ほどすると男性とともに出てきて、車の後部座席へ。

するとすぐ近くのホテルの前で妻だけが降りて、部屋に消えた。
30分すると同じ車が迎えに来た。
妻は、派遣型風俗店でバイトしていたのだ。

●調査6日目〈初老の紳士>
午後6時、夫が夜勤に出かけると間もなく、妻の車が動く。
高速道路で北に向かい、一つ先のインターで降りると、すぐそばのホテルに入った。
このホテルは、一部屋に車が2台駐車できる造り。

妻の車はグレーのセダン車の隣に駐車した。
証拠となると、なんとしても部屋から出てくる映像がほしい。
しかし、部屋の前のスペースはない。
ただ一カ所だけ、その場所は存在した。
それは、雑木林に囲まれたホテルの塀のわずかな隙間だった。

ビデオを構える。
降りしきる雨、湿気とむせ返るような暑さ。
合羽を着こんで、身じろぎもせずに注視する。

それから4時間後、二人は出てきた。
その男は白髪の紳士然とした男性だった。

継続調査で、白髪の男性と年下の男性とは週1回ずつホテルへ、週1回は風俗店でバイトしていることが判明。
男たちの素性は、年下の男性は嫁と同じファミレスでバイトしている大学生、白髪の男性については‥。

弁護士にこの事実を伝えてもらうと、嫁は悪びれた様子のかけらもなく、
「調査するなんて許せない!!」とたんかを切って家を出ていってしまった‥。

この事実を知っても息子は、「俺が悪いんだ‥」と、嫁の呪縛から逃れられないでいる。

※ 本文はいくつかの事例を基に構成されています。盗用・無断転用・無断転載を禁じます。

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