3カ月前に見つけた妻と男の写真つきメール。
ホテル内で撮影されたもの。

しかも男は上半身裸で妻はシーツのようなもので隠してはいるが、 互いに裸であることが分かる。
厳格な父親が他界してから変貌した妻。

朝方まで帰宅しない日も増えていく。
母親にもつらくあたるようになった。
そんな中、母親の体にガンが見つかり、告知を受けた。

全貌が知りたいと、夫が夜勤の日を連続して調査する。
調査初日からひとつの結果が出た。

午後6時、夫が仕事に出かけると、間もなく妻の車が動く。
高速道路で南に向かい、 一つ先のインターで下りると、すぐそばのホテルへと入った。
誰も拾わなかったが、その訳を探偵は知っていた。

このホテルは、一部屋に車が2台駐車できる造りになっていて、別々の車でホテルで落ち合うパターンであることを。
妻の車はゆっくりとホテル内を回り、白のセダンの隣に駐車する。
尾行する探偵は妻がホテル内のエレベーターに乗る姿をとらえた。

しかし、一人でホテルに入っても、これだけでは不貞行為の証拠にはならない。
2人が出てきて車へ互いに乗り込む姿を押さえるしかない。

しかし、駐車場の前は、車で待機できるほどのスペースもない。
ただ 1カ所だけその場所は存在した。

それは、駐車場正面の塀のわずかな隙間だった。
いつ姿を現すか分からない相手に、身じろぎもせずにビデオを構える。
なんとしても依頼人とガンを患う母親のために証拠を押さえたい。
その思いだけで、底冷えする寒さをひたすら耐えた。

それから4時間、2人は出てきた。
駐車場内の明かりに照らされ抱擁する鮮明な顔が見える。

しかし、その男は白髪の紳士然とする男性で、写真つきメールの男とは違っていた。
調査4日目、再び妻が動いた。

家を出た車は、大型ショッピングモールの映画館付近に車を止め、店内に入ると男性と落ち合った。
これも、写真つきメールの男ではない。
明らかに年下と分かる男だった。
人目もはばからず腕を絡ませ、男性の横顔を見る仕草に、妻のほうが熱をあげている様子が手に取るように分かる。
その後、予想に反してホテルには行くことなく別れた。

その後の継続調査で、白髪の男性とは週1回ホテルで落ち合い、年下の男性とは週2回会い、
1回はホテルというパターンであることが判明。

すべての証拠を取り終え、男たちの素性も調べ上げた。
白髪の男性は、妻が以前パート勤めをしていたときの上司であり、年下の男性は隣県に住営業マンだった。

最後まで、写真つきメールの男が姿を現すことはなかった。
うまく男を使い分け情事にふける妻、その証拠に弁解の余地はなかった‥。
妻は大きなものを失った。

※ 本文は依頼人の了承を得てプライバシーに配慮しています。

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