「女性は茨城から来てくれるからと毎回5万円を手渡す。将来は一緒にお店をやろうという言葉を信じている。女性は男性にがんで亡くなった夫の保険金の話をしていた」(前編から続く)
男性の自宅を張り込む。2日目の深夜、水商売風の女性を連れ込んだ。翌日、2人は昼すぎにパチンコ店に入りその後繁華街の一角で女性を降ろした。依頼人に報告。2週間後再び連絡が。自宅へ伺い話を聞く。依頼人は、女性の件を問いただすも、それは従妹で時々泊まりに来るだけと言われ、それを信じ、さらに男性からは店舗を見つけたからと言って1,500万円を渡したという驚愕の事実が。依頼人が迷走しているのは確か。だまされていること気づいてほしい。
探偵は説得を続ける。店舗の契約書を見たことは? 店舗の場所は? の問いにも、「後の楽しみと言って教えてくれない」と笑顔で答え、自宅に上がったことは? の問いにも、「まっさらなマンションで生活を始めたいから、過去が詰まった所には上げたくないと言うんです」と満面の笑みを浮かべる。
もはや迷走している依頼人に対してはなすすべがなかった。