弁護士からGKを紹介された50代の妻と娘。夫は会社を経営し、数年来女性社員と関係があるという。彼女には会社名義の営業車を個人所有させ、出張には秘書として同行。さらに公私の分別もなく、給与面においても特別扱い。まるで何かに取りつかれたように変ぼうしてしまった。日を追うごとに従業員からの不満が募る。妻が注意すると逆に理不尽な言い掛かりをつけて暴言を吐き、孫にまで怒鳴り散らす。これまで耐え、支えてき年月は何だったのか? 経済的なことを考えると我慢するしかないと言い聞かせてきたが、もう限界。苦しくても新たな道を選ぶことにした。不貞行為の証拠をつかんで優位な形で離婚したい。調査開始。夫のパソコン履歴と出張予定から横浜の高級ホテルを予約した事実をつかみ、調査員3人も同ホテルを予約し調査に臨む。腰に腕を回し抱擁、もつれあうように部屋へ。そして宿泊。
報告時、母娘は泣いた。悔しくて泣いた訳ではない。新しい人生を踏み出す希望が涙を誘ったのだ。
私たちの仕事は、結果により人の人生を左右してしまう。生半可な気持ちではできない。