前編はこちらをご覧ください。

 男性と妻が連れ立って院内へ入る。探偵も潜入し様子を伺うと、男性も一緒に診察室に入った。夫に状況を説明する。なんとこのレディースクリニックは、娘2人を出産したところだった。この信じがたき行動に、夫は言葉を失ってしまった。診察が終わり、待合で妻は男性とともに エコー写真を見ている。流産したわけではなかった。2人は、クリニックを出て大型ショッピングモールへ立ち寄り、食事の後、駐車場の奥まった場所で2時間ほど車内にいた。前後に調査車両を配置して車内の様子を伺い、証拠映像をとる。2人は抱き合い、 キスを何度も繰り返している。そして、保育園の迎えに間に合う時間帯に妻をアパート前で降ろした。 

 その後、男の尾行に切り替える。男の家を判明させ素性を明らかにしなくてはならない。行きついたのは隣県の農村地帯にある、比較的大きな農家。本宅と新宅が同じ敷地内に建っている。男の帰りを待っていたかのように、夏休みで自宅にいた小学校低学年の女の子が駆け寄り、抱きつく。名前を調べ夫に報告。そこには驚きの事実が隠されていた。

 男の家は、妻の実家と同じ組内で、しかも親戚同様の付き合いをしている家。妻の相手は35 歳の長男で地元役所の公務員。夫と妻の結婚式にはその父親も出席していたという。夫が言うには、地元では 歴史のあるお囃子(はやし)の時、妻が子供を連れて3日ほど帰省した。 ICレコーダーにあった6週 の帰省時期と重なる。 

 その事実を夫に伝えた。夫は、あまりのできごとに、電話口でおえつしていた。 

 その後も調査が続いた。妻は離婚してくれないと子供を産む、男はおろしてほしい・・・。妻の強硬な態度に男はへきえきしている。妻の要求に仕方なく応じるように、足しげく男 は妻の元へと通い密会を繰り返している。夫はどうしていいのか冷静に判断できない。

 現在はGKのカウンセラーとともに、夫とその両親を交えて最善策を模索している。 

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