前編はこちらをご覧ください。
座席に置かれていた書籍は、ある宗教団体の教本のようなもの。 その団体の施設をネットで調べると、大阪にはその施設が3カ所あることが判明。その中でも「道場」として宿 泊で修練する場所は、 1カ所に絞り込まれ た。夫はその施設に行くと推理して、探偵の 1人を大阪駅で降車してから先行させその施設に向かわせる。大阪駅で降車した夫は、ある消費者金融のATMに立ち寄りお金を引き出した後、ファストフード店で食事。その後、推理通りのルートで施設方面へ向かい施設の最寄り駅で降車。ちょうどそのころ、その施設に先回りさせた探偵から連絡が入り、既に50人以上の信者が集まってきているという。探偵をにわか信者に装わせ、中に潜入させることに成功した。案の定、夫もその施設に入った。それから約1時間後、潜入させた探偵が施設から出て来た。
夫は、「浄財〇〇〇」 と案内が掲げられた学校の体育館の半分ほどの広さの場所へ入った という。そこには書籍をはじめ、数珠、置物 等、数十点の品々が展示されており、夫は数 珠をはじめお札のような小物と、壺のような置物など6点ほどを購入。潜入した探偵が確 認できただけでも、十数万の支払いをしていたという。そして道場内に入った。
後日報告。妻は言葉を失ってしまった。その事情を聴くと、宗教団体こそ違うものの、以前従姉が熱心な信者となってしまい、その活動のために家事育児も疎かになり、家庭崩壊をしたという事実があり嫌悪感があるという。「女遊びのほうがまだましかも…」と深刻な面持ちで事務所を後にした。